「手のひらで上手に転がしなさい」という言葉を加害者側の家族が言えてしまう怖さ
モラハラ加害者の行動や言動について、義両親に相談すると、「手のひらの上で、上手に転がしなさい」と言われる方も多いようですね。
この言葉を加害者側の家族が言えてしまうというところに怖さを感じます。
”手のひらの上で転がす”とは、
相手を思い通りにコントロールする、意のままに動かす
というような、意味があります。
この言葉を、問題を行動を起こす加害者側の親が言うのは、
「この子は少し子供な部分があるから(可愛い子だから)、あなたが大人になって一歩上の視点から、上手に立ち回ってあげてね。うちの子が窮屈に思わないように上手にコントロールしてあげてね。」
ということになるのではないかと感じます。
加害者側の親であるのなら、子供の加害者を謝罪することはあっても、それを棚にあげて、「あなたがうまくやってね。」という言葉を言えてしまうのは、どうなのだろうかと思ってしまいます。

「この親にしてこの子あり」という心境になってしまいますね。
おかしいなと思ってくださいね。
しかし、一方で、加害性があまり伝わっていないということもあります。
モラハラの苦しさというのは、実際に被害を受けてみないとわからない辛さがありますし、親であるならば、出来ればうまくやって欲しいという願いもあり、こういった言葉が出てきてしまうのかも知れませんね。
ですが、誰が聞いても明らかな加害性があるのに「手のひらで転がしなさい」と言えてしまうのは、やはり違うのではないかと思います。
例えば、
- DVがある
- 借金や浮気を繰り返している
- 暴言、人格否定
手のひらで転がすというレベルではないことをしているのに、子(モラハラ加害者)を咎めるのではなく、あなたへ責任を押し付けるのは、違うと感じます。
被害者側としては、この言葉を真に受けないように注意したいですね。
「手のひらで転がす」というのは、平等なパートナーシップの形ではないのです。
手のひらで転がしてあげる(あなたがお膳立てをする)ことでしか、行動が出来ないのでは、困ってしまいます。
健全なパートナーシップには、平等に支えあう、強力しあう、歩み寄るという考えが必要です。
「手のひらで転がしなさい」という言葉を真に受けて私さえうまくやればと、頑張ってしまう方は一度立ち止まってくださいね。
あなたがうまくやればいいという問題なのでしょうか?
自分の問題でないことまで、自分のせいだと捉えてしまいやすい方、私さえがんばればという自己犠牲気質の方は注意していきましょう。
目の前のモラハラ加害者との関係だけでなく、職場などでも、理不尽な要求を受けてしまいやすかったり、あなたばかりそんな役割になっているということがあるかもしれません。