”他人を支配したがる人たちー身近にいる「マニピュレーター」の脅威”~ジョージ・サイモン~から学ぶモラハラ加害者の心理
※画像はamazonより引用
”他人を支配したがる人たちー身近にいる「マニピュレーター」の脅威”という本があります。
ここでは、人を追い詰め、その心を操り支配しようとする者(マニピュレーター)を羊の皮をまとうオオカミと表現し、その特徴について解説してくれています。
冷酷を極める人格ー潜在的攻撃性パーソナリティー障害をはじめとするいくつかのパーソナリティー障害の特徴にも触れています。
パーソナリティー障害と神経症
パーソナリティー障害と対照的であるのか、神経症です。
どちらかというと、モラハラ被害者になってしまう方は、この神経症の特徴に当てはまる部分が多く、逆にモラハラ加害者は、パーソナリティー障害の特徴に当てはまる部分を多く持っています。
不安を感じやすい、神経症と、支配したがるパーソナリティー障害は、お互いの性格のマイナスな部分を刺激しやすく、一緒にいると共依存になってしまいます。
神経症の特徴
- 不安が大きくなりやすい
- 良心が十分に発達している
- 罪悪感と羞恥心を過剰に感じてしまう
- 社会から拒絶されるのを恐れ、本性を押しとどめ上辺を偽って接してしまう
- 自己評価が不足している
著”)愛すること、生きること~スコット・ペック(精神科医)”の中で、
「神経症の患者が苦しむのは、あまりにも良心的過ぎるからだ」と指摘されるほど、
神経症の方は、”優しすぎる”という一面があります。
パーソナリティー障害の特徴
- 不安や心配はもともと持ち合わせてはいない
- 重度の場合、良心は全く持ち合わせてはいない
- 羞恥心や罪悪感がどういうものかそれを感じ取る能力が衰えている
- 過大な自己評価を抱いている
- 洞察力や認識能力はあるが、それによって自分の信念や考えを考えることはない
パーソナリティー障害の思考パターン
自分本位
他人の都合は考えず、自分のことだけ考えている
所有的思考
他者を自分が思い通りに扱える所有物だと考える
0か100か思考
100でなければ0と同じと考える
調和や中庸という考えからは遠ざかり妥協を認めないかたくなな考え方をする
過度にうぬぼれた思考
自己評価が高く、自分の欲望を満たすためなら何をしてもいいと考える
羞恥心の欠落
恥を感じる感覚の欠如
安直な思考
物事をいつも安易に考えてすませる
罪の意識を感じない
責任感の欠如と反社会的行動
モラハラ加害者との共通点
パーソナリティー障害の特徴を読んでいて、目の前のモラハラ加害者に共通点を感じた方も少なくないと思います。
また、神経症の特徴を読んで、自身に当てはまる部分を多く感じた方もいたと思います。
被害者体質の方は、自己評価が低く罪悪感を感じやすい性格から、モラハラ加害者のいう事に対して、私が悪いのかもしれないと自分を責めてしまうし、優しい性格だから、相手に尽くしてしまう。
その優しさや、罪悪感に付け込んで、加害者は支配を強めてくる。
この関係が続くと、共依存になり、離れたくても離れられないようになります。
この本では、他人を支配したがる人たいの特徴について書かれていて、
物語形式でいくつかの事例も説明してくれているので、とても分かりやすいです。
まずは、こういった人たちがいるのだという事を知るのが第一歩。
そして、今の夫婦関係が苦しい方は、もしかしたらこういった支配関係に入っているのじゃないかと気づくのが第二歩目です。
今回、ご紹介した本はこちら