♦相手が変なのか私が変なのか混乱してしまっている。
♦理由がわからないけれど、苦しい日が続いている。
♦最初は優しかったはずなのに私が悪いせいで、相手を怒らせてしまう。
皆さん酷いモラハラを受けて、心がとても傷ついているのに
「これはモラハラでしょうか?私が変なのでしょうか?」
と、ご自身がモラハラを受けていることに自信を持てないだけでなく、悪いのは私の方かも知れないと自分を責めてしまっているケースも少なくありません。
言葉による直接的な攻撃だけでなく、その環境に居続けることにより、
モラハラが当たり前になってしまったり、自分が悪いせいだと間違った認識を持ってしまう、モラハラ加害者の価値観によって洗脳されていってしまうという恐ろしさがあります。
今回は、どのようにモラハラによる洗脳が進行していくのか3つの段階にわけてお話していきます。
モラハラによる洗脳とは?
モラハラによる恐ろしさは、言葉による精神的な暴力で傷つけられることだけでなく、その洗脳力にあります。
日々繰り替えされる暴言に、被害者は、
- こうなってしまった原因が自分にある。
- 私が悪いから怒鳴れるんだ。
- この人が居ないと私は何も出来ない(生きていけない)。
という間違った思い込みを強化していきます。
これにより、被害者は、一緒に居るのは苦しいと感じながらも離れられないという矛盾した感情を抱えて、苦しんでしまうのです。
認知的不協和の解消
間違った思い込みを強化してしまいやすい要因の1つに、認知的不協和の解消があります。
モラハラ環境と言うのは、被害者は本当は悪くないのに、「お前が悪い」と責められる環境です。
悪くないのに→責められる ここに不協和がうまれてしまいます。
この不協和を解消するために 悪いから→責められる と、認知を歪めてしまうのです。
モラハラ環境に長くいれば居るほど、この歪みは強化されていきます。
認知の歪みは後遺症として残る場合があります。
モラハラ環境から抜け出したとしても、一度歪んでしまった認知は、そのままにしておくと様々な場面で弊害をうむ可能性があります。
例えば、誰かに理不尽なことを言われた時に、断れなかったり、正当な自己主張が出来ず、受け入れてしまう等です。
また、同じような支配的な人を好きになってしまい、モラハラ環境を繰り返してしまう方もいらっしゃいます。

別れた後のケアこそ、大事にしてくださいね。
別れた後、すぐに次の恋愛を始める方、もしくは別れる前から関係性があった(付き合う付き合わないかかわらず、グレーゾーンも含む)方は、一度その恋愛を深めていく前に立ち止まってください。
”依存先を変えただけ”になっている、ケースも多く見受けられます。
新しい恋愛というのは、しばらく(初期段階で)は、良い関係性は作れるかも知れませんが、その後また同じような問題に発展していく可能性があります。
あなたが、こうなってしまったのには、心の根本の問題が関わっています。
多くは幼少期から握りしめているもので、それは潜在意識に書き込まれています。
何度も問題を繰り返してしまう前に、一度、根本の部分に目を向けてみてください。
【モラハラによる洗脳】3つ進行段階
モラハラには、大きく分けて3つの進行段階があります。
最初から酷いモラハラであったのなら、誰もわざわざ好きになったりはしないものです。
モラハラは最初、相手を惹きつけることから始まります。
惹きつけ期
モラハラ加害者は、出会っていきなりモラハラはしてきません。
皆さん、口を揃えて言います。「最初は優しい人でした。」
なかには、
- 初めて私が心から好きになれた人なんです。
- 今まで出会った中でこんなに素敵な人は居ないって思いました。
と言う人までいらっしゃいます。
モラハラは、出会い期には、加害者が被害者を惹きつけるところから始まります。
とても優しく、頼りがいのある一面を持ってるように見えます。
モラハラの恐ろしさは、暴言による直接的な攻撃よりも、洗脳力の方にあるのではないかと思います。
攻撃されても離れられないように、まずは相手をしっかり惹きつけるのです。この【惹きつけ期】の姿は、本来のモラハラ加害者の姿ではありません。あなたを惹きつけるための、言わば外面だと思った方がいいでしょう。
ですが、モラハラ被害者さんの多くは、この惹きつけ期の姿を本来のモラハラ加害者の姿だと思ってしまい、モラハラが開始されても、きっといつか素敵だったころに戻ってくれるはずという希望を持ってしまい、離れられないという方が多くいらっしゃいます。
洗脳期
被害者が加害者に十分惹きつけられたところで、今度は洗脳期へと移ります。
被害者が加害者から離れられなくなるように影響を与え、マインドコントロールをしてきます。
特に洗脳に使われやすい手段として、一番わかりやすいのがアメとムチです。
これは、モラハラだけでなく、様々な場面での洗脳手段として使われている方法です。
これほど、シンプルかつ強力な洗脳手段はありません。
「いつの間にかそうさせられている。」という状況になっているはずです。一人では気が付くのが難しいかも知れません。
具体的にはわからなくても、心の苦しさや違和感として、変だなと感じることは出来るかも知れません。まずは、少しでも違和感を感じたら、専門機関へ相談してみるという選択肢を持ってくださいね。
加害期
洗脳が完了すると、加害期に入ります。
洗脳期からモラハラは始まりますが。加害期からさらに酷くなります。
そして怖いことに、ここまでくると被害者側は、私が悪いからこうなってしまったんだと、思い込むようになってしまうのです。
この頃には、結婚していたり、妊娠・出産していたりと、物理的にも相手と別れることのハードルが上がっている場合があります。モラハラは、モラハラ被害者が簡単には離れられない状況が整うほど、悪化していくことが多いです。
とにかく、ただあなたが我慢し続けるだけの選択はしないでください。
別れる、別れないに関わらず、取り組めることは沢山あります。
モラハラはどのようにして進行していくのか。4つの段階に分けてお話しています。
こちらも合わせてお読みください。
▶【モラハラの4つの進行段階】最初は優しいモラハラ加害者が豹変する理由
モラハラされている状態が当たり前になってしまうと、当事者間で当たり前のルールとして染みついてしまっているそれを疑うことは難しいです。
「〇〇については、夫の許可が必要で、、、」
そもそも、それは許可が必要なことなのでしょうか?
これは、わかりやすい例ですが、問題の根っこはもっとわかりにくい日常の些細な事の中に隠れています。
あなたが当たり前に無意識でやってしまうことが、洗脳によるものである可能性が高いのです。
些細な違和感は絶対に放置しない
「これって普通のことじゃないような気がする、、、」そう感じた違和感を絶対に放置しないでください。
「私さえ我慢したらいい。」という事は、絶対にありません。
- 結婚したら変わってくれるかも知れない。
- 子供が生まれたら変わってくれるかも知れない。
- 2人目が生まれたら変わってくれるかも知れない。
多くの被害者は、このような淡い期待を抱いてしまいます。
ですが、「〇〇になったら変わってくれる」ということは、”ない”と思ってください。
根拠のない期待を持ち続け、〇〇になったら、、、と先延ばしし続けた結果、モラハラは、よくなるどころか、多くの場合、どんどん酷くなります。
何よりも心配なのは、モラハラによる洗脳状態では、正常な判断ができないということです。
些細な違和感をキャッチできなくなっている可能性もあります。
周りに相談しても理解されにくいというのも、問題意識を持ちにくい原因になっています。
すでに洗脳されている状態で、自分の洗脳に気づくのは簡単なことではありません。
あなたの心の苦しさをサインにしてください。そこに蓋をしないようにしてくださいね。
具体的に、あなたの場合はどういった手段で洗脳されていたのかというのは、セッションの中でお伝えすることができます。
相手の洗脳手段を知ることで、無防備に洗脳され続けることを防ぐことができます。